2015年9月27日日曜日

聖地巡礼:レエクサイド・ホテル(「晩夏」 堀辰雄) 後編

というわけで、前日遅くに判明した(ぽい)レエクサイド・ホテルの場所。
いよいよ当日ステーキ丼でお腹を満たした後、ついに聖地巡礼です!


お昼を頂いたLAMPから湖畔沿いを更に南下。

船着場と思われる場所に到着!なんかドキドキしてきたで!(゚∀゚)

あとで知ったのですが、奥様の堀多恵子さんの講演で実際に行った時期が
9月上旬ということが判明。ほぼ同じ時期に訪れていたとは!
ここで同じような景色を見ていたのでしょうか・・・

道の反対側はストリートビューで確認したとおり、山側へ向かう坂道


な、なんか心臓バクバクしてきた(ΦωΦ;)

坂道を登って少し行くと、直行する小道と交わりました。
かんじとしては湖畔の道と平行にちょっと高い場所を通ってるぽい。



坂道はさらに上に続いていますが、左手にはかなり古そうな別荘。
1970年台てかんじはない・・・新しくても50年台くらいか・・・

右手にもかなり古い感じの別荘。

最初はこの2つのうちのどちらかかなとも思ったのですが
・屋根が赤くない          
・そもそも既に建物はないはず。
           更地か、比較的新しい建物が建っているはず。


坂道は更に上に続いているので行ってみることに



続いてる坂道を少し進むと道が左右に分かれていました。
こちらが左手。しばらく通行がないのか草木のトンネルに(ΦωΦ)ちょっと通りたくないカンジ

そして右手は・・・
熊笹キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
左側に回りこむようにカーブした熊笹に覆われた道!

前編で紹介したブログ記事の記述

 ・熊笹に縁取られたS字坂を上がっていくとその別荘はあった

に近いよコレ!(゚∀゚)ココ?ここなん?!




そして見上げると、そのカーブした熊笹の道の先には赤い屋根の建物がが!!
建てなおされたもの?



ビンゴかなと思うのですが念のため、「晩夏」作中のホテル周辺の道の記述を見なおしてみると


「私達はホテルを出ていった。前の急な坂を下りかかると、その途中で、一人の、空の畚もっこを背負い、息苦しそうにすっかり胸をはだけた、よぼよぼのおじいさんとすれちがいざま、何か問いかけられた。」

私達はすぐ上のホテルから飛び出してきたので、そんなものは見かけなかったから、知らないと云うと」

おそらくこのおじいさんが通っていたのは、湖畔と平行に走る坂の途中にある道。
ホテルから坂を下りてきて途中にある道でおじいさんに問いかけられた



「それ以上どうにも私達にはしようがないので、そのまま坂を下りはじめながら、もう一度ふり返って見ると、おじいさんはそこに屈かがんで何かしきりにごそごそやり出している。」

湖畔と平行に走る坂の途中にある道を横切って、さらに湖畔へ続く坂道を降りていってるシーン?


うむ!うむ!作中の記述、それからブログ記事の伊藤整の別荘の位置の記述にも一致します(゚∀゚)




これで大団円!!と思ったのですが、実は1点だけ気になっていることが・・・


建てなおされたと思われる赤い屋根の家・・・
建てなおされたのしてはちょっと古いかなというカンジが・・・





堀辰雄の奥様、堀多恵子さんが平成7年の講演で、
「3年ほど前に野尻湖へ行きましたら~(中略)~ レイクサイド・ホテルは今も残っておりますが崩壊する一歩手前という感じになっておりました。」



という記述があり、平成4年(1992年)の段階ではまだ廃屋という感じで残っていたぽいんですよね・・・

別のブログを見ると1994年に書かれた「信州の旅」という小冊子に「伊藤整の別荘は跡形もなく藪になっている」と記述されているようです。


というわけで、建てかえられたとして、その建物が1994年以降に建てられたものであればおそらくこの場所でビンゴ。

そうでなければこの場所ではないどこか・・・なのかもしれません(ΦωΦ)

までも、赤い屋根の家、1994年以降に建てられた・・・感じはないよね・・・ うーん・・・
移築や古材を使ったというセンも考えられなくはないですが・・・ どうなんでしょう・・・


というかんじで今ひとつスキっとしない終わり方ですが、ミステリアスな雰囲気につつまれたままこの記事を終えたいと思います・・・・


信じるか信じないかは・・・アナタしだい!m9っ(`・ω・´)




2015年9月24日木曜日

聖地巡礼:レエクサイド・ホテル(「晩夏」 堀辰雄) 前編

というわけで、堀辰雄の「晩夏」に出てくるレエクサイド・ホテルを探しに野尻湖畔へ潜入した今日このごろ、ところでレエクサイド・ホテルって場所どこなん?(ΦωΦ)?



実は野尻湖に行くと決まったのが前日で、レエクサイド・ホテルの場所もまったくわかってなかったわけで、まあだけど、そこそこ有名な案件だしググればきっと出てくるさ(゚∀゚) 
・・・そう思っていた時期が俺にもありました(ΦωΦ)

が、・・・ ないよ・・・ どこにもレエクサイド・ホテルの場所でてないよ!(超白目)

この時点でわかっていたのは「晩夏」作中の記述にある
 ・湖畔の外人の別荘村にある
 ・湖の対岸からモオタア船でやってきて下船してから坂を登り切った場所にある
 ・ホテルという割には丸太作りの粗末なバンガロオ
 ・屋根が赤い

・・・orz 全然具体的な手がかりにならねぇ



せっかく野尻湖行くのに場所もわからず雰囲気だけってゆーのもシャクなんで超強力検索モードをオンにして(精神的な意味合いで)ウルトラサーチン(グ)!

の結果いくつかの事実判明(ΦωΦ)ノ

 ・レエクサイド・ホテルは後に、昭和30年頃小説家 伊東整の別荘となった
 ・1994年の時点ではその跡形もなく藪になっている

うーひょっとしてもう存在しないんか!?
建物はないとしてもそこは聖地巡礼、せめてその場所に行って「兵(つはもの)どものが夢のあと」的な心境に持って行きたい!



ということでさらに超超強力検索モードをオン!(精神的な意味合いで)

伊藤整の別荘でググったところ、ある方のブログがヒット

 ・学生時代、友人の別荘が国際別荘村にあり、その裏手に伊藤整の別荘があった
 ・熊笹に縁取られたS字坂を上がっていくとその別荘はあった
 ・ブログ主の方の年齢から逆算すると学生時代というのは1970年台ころか



記述されてた別荘番号から大体の位置が判明したので付近をGooglemapのストリートビューで検索すると・・・


ビンゴ!!まさにその場所に船着場が!



そして道を挟んだ逆側は山にむかう坂道が!



キタキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

こ、これは探しあててしまったかもしれんね!(゚∀゚)
というわけで、前日夜おそくに判明した(ぽい)レエクサイド・ホテルの場所。
果たして現地の様子は・・・

引っ張りますが驚愕の次号に続きます!m9っ`Д´)





2015年9月21日月曜日

晩夏

というわけで、毎年夏も終わりに近づくと堀辰雄の紀行文「晩夏」を読み返しては野尻湖に行きたくなる今日このごろ、今年はついに聖地巡礼です!(゚∀゚)

「晩夏」は堀辰雄が1940(昭和15)年婦人公論9月号に発表した紀行文で、奥様の多恵子婦人と野尻湖湖畔の外人別荘村にあるレイクサイドホテルに滞在した時の様子を綴った作品。
(古い作品なので青空文庫でネットでも読めます。)

堀辰雄フリークのワタシとしてはレイクサイドホテルへの聖地巡礼が一番の目的ですが、ちょっとコアな内容な上ページ数もかさみそうなんで、今回はざっくり野尻湖旅行記ってかんじで。



堀辰雄の「晩夏」聖地巡礼は次の記事でミッチリやろうと思います。
というわけで晩夏ツアーのはじまりはじまり~
今回の写真はほぼアイホンのカメラ。見た目に近い写りで結構優秀(゚∀゚)


長野方面の朝食はいつもコレ
MさんUさんに教えてもらった東部湯の丸SAの腸詰屋ドッグ。
ソーセージもさることながらパンがまたウマイ!(゚∀゚)
軽井沢の腸詰屋は店員の雰囲気悪くて2度と行かないと心に決めてるけど
このSAのお店のおばちゃんはみな雰囲気良くてグッド!


野尻湖到着。出番を待つ白鳥軍団



今日は豪華客船で野尻湖一周クルージングよ!(゚∀゚)

が、10:00の便は人数が集まらずツインビーにwww
貸し切りでした(ΦωΦ)

透明度10mのメッチャキレイな湖面と澄み渡る青空!
運行中はテープのおねえさんが野尻湖にまつわる話をナレーションしてくれます。
気になったのはこのテープの収録時期・・・
「この半島にあるYWCAは今から40年ほど前に・・・」とか言ってたけどYWCA設立は1932年。
つまり1970年台にふきこまれたものwww
小学生だったはwwww


野尻湖はマリンスポーツが盛んで当日もたくさんの人たちがカヤックとか楽しんでました。

途中で弁天島に着岸。15分ほどの散策時間
もう1隻の大型遊覧船「第三野尻湖丸」はここで停泊してました。

大鳥居。湖畔からもよく見えます

でっかい杉の並木道を進んで神社に参拝

周回クルーズは風が気持ちよく、海みたいな磯臭さもないのでとても気持ちいいです。
早い便だと貸し切りで乗れるかもしれないんでオススメです!



さて、野尻湖といえばナウマン象。
船着場からそれほど離れていなんで徒歩でナウマン象博物館へ(゚∀゚)

ぱおーん!

1Fは発掘に使う道具などが保管されてました。

入場料500円を払って入場!デカイ! 実物大のオオツノシカがお出迎え

実物大のナウマン象もお出迎え(ΦωΦ)ぱおーん!

ナウマン象の臼歯の化石も触れます

イラスト等も交えてナウマン象について詳しく解説。
発掘のビデオ上映もあってけっこう面白いです。

階段にはみんなの絵が飾ってありました。なかなか雰囲気あるね!
ナウマン象博物館、地元の博物館てかんじですが
展示や解説は詳しい上に親しみやすさがあってグッドです。
発掘のビデオ見てたら参加したくなったw


おみやげでナウマン象とゾウの祖先のなんとかテリウムのフィギャー
なんとかテリウム、キモイw




博物館をあとにして、国際別荘村方面のランチのお店に

ニャーのハリケーンランタン!(゚∀゚)
うちで使ってるのと同じヤツ!
使い込んでるなぁ(白目)


宿泊施設とレストラン・カフェが併設されてます。
素泊まり1泊2,700円からとかなりリーズナブル。
ココの運営は東京のデザイン事務所

雰囲気あるダイニング

私はステーキ丼を、奥さんは山栗のカルボナーラを



おなかもふくれたので食後の散歩がてら聖地巡礼のレイクサイドホテルへ
国際別荘村を湖畔の道にそってゆく

マンホール、ナウマン象だったw

おそらくこのへんなんだよね。
「晩夏」作中では「モオタア船」で近くまでやってきてるのでこういう船着場から上陸したんでしょうなぁ(ΦωΦ)
実際上陸した船着場はここだったかもしれない。

で、肝心のレイクサイドホテルについては・・・次号にご期待ください!(゚∀゚)


今回はじめて野尻湖に訪れたけど本当にいいところ。
湖畔沿いの雰囲気とか日本じゃないみたい
堀辰雄の「晩夏」の中の言葉を思い出す。

「どうも外人の跡ばかり追っかけているようで、気が引けるが、
あいつらの見つけ出すものには棄て難い味がある。
人のあまり知らないような山奥から
不思議に日本離れした風景を捜し出してくるようだが、
それは長く本国から離れている彼等の
どうにもこうにもしようのないような郷愁からかも知れない。」



散策にも疲れたのでお茶しに野尻湖畔のホテル エルボスコへ。
中庭では夜に開催されるボサノバパーティーの音合せが行われてました。



少し体力も回復したので越境して新潟県へ!苗名滝へGO!(゚∀゚)b
野尻湖から30分くらい。信濃町って県境なのね・・・

たけー(ΦωΦ)

悪いやつとかがいるんだろうねー(ΦωΦ)

いきなりの吊橋www

絶景かな絶景かな

10分ほど歩いて・・・見えてきた!(゚∀゚)


途中吊り橋があってそこでやめておけばよかった・・・
そこから先は道が悪くてあまりオススメしない(ΦωΦ)
苦労した割にそんなに近づけないしな・・・

再び野尻湖経由で帰途に。
野尻湖近くのもろこしスタンドで焼きとうもろこしをいただく。
このへんの名産だそうで。うまかった(゚∀゚)b



というかんじで、長々とやってまいりましたが、野尻湖思っていたよりずっと雰囲気の良い所でした!
長年の念願であった晩夏聖地巡礼をタップリ楽しむことが出来ました!
次は・・・マリンスポーツとかやってみたいねぇ(゚∀゚)